東京都の調査地
東京都本土部は前回の「東京都鳥類繁殖状況調査」と同じコースの他、これまで行われていなかった地点も調査コースを新設する予定です。また、伊豆諸島の9島でも同様の調査を行います。この調査を実施するためには多くのボランティア調査員のご協力が必要です。是非、調査にご参加ください。
●過去の東京都繁殖分布調査の調査コースの登録
(下の地図をクリックして出るページから登録してください)
赤:調査者の決まっていないコース オレンジ:調査協力者のみ 青:責任者決定 黒:調査完了
●未調査メッシュで調査
(下の地図をクリックして出るページから登録してください)
赤いメッシュを選択してください。こちらで考えているルートを調査いただくか,新規にルートを設定していただきます
東京都鳥類繁殖分布調査の調査の流れ
1. 参加者登録調査にご参加頂ける方は参加者登録をしてください。登録の際、伊豆諸島の調査の参加の可否についても伺います。
2. 調査地登録を行う(本土部のみ)
調査地登録をするホームページのURLが届きます。調査可能な場所を登録してください。
伊豆諸島の調査は原則、グループで行います。伊豆諸島調査の参加人数に応じて、調査日程や調査コースを決定いたします。
3. 調査のための準備を行う
本土部の調査コースは20年前のコースも利用します。そのため、道の消失等がありますので、事前に登録した調査コースが調査可能かどうかをご確認ください。詳細は調査マニュアルをご覧ください。
4. 調査を行う
調査を実施してください。調査方法の詳細は調査マニュアルをご覧ください。
5. 結果をまとめて、送信する
調査が終わったら、データを送信してください。データの送信方法は、調査マニュアルをご覧ください。
東京鳥類繁殖分布調査の調査方法
調査方法には現地調査(ラインセンサス法)とアンケート調査、文献調査があります調査日程
1.現地調査
本土部平地 :2017年〜2020年の5月初旬から6月下旬まで
本土部奥多摩地区:2017年〜2020年の5月下旬から7月下旬まで
伊豆諸島 :2017年〜2018年の5月中旬から6月下旬まで
2.アンケート調査
2016年〜2020年の4月〜8月
3.文献調査
2016年〜2020年
調査対象種 日本に生息する全鳥類が対象で,外来種も含みます。
現地調査
東京本土部
調査コース(約1km)をおよそ30分間で歩いて,確認した鳥類の種,個体数,繁殖可能性について記録をします。調査コースは平地では2つのコースを1セットとし,奥多摩地区では登山道に沿って,4から5コースを連続して調査します。調査は1週間以上間をおいて,2回調査します(同じ調査コースはなるべく同じ年で実施します)。調査は基本的には2人以上で行います。調査用紙には確認できた鳥の種類・個体数・繁殖の可能性に関する行動(さえずり,ディスプレイ行動,偽傷行動など。このページの最後の一覧表をご覧ください)・周辺の植生や地形を記入して頂きます。
伊豆諸島9島
東京本土部と同じラインセンサス法で調査を行いますが,伊豆諸島は1つの調査コースを1回調査します。1日に4−6コースを連続して調査します。
伊豆諸島調査は公益財団法人自然保護助成基金から助成を受けており、竹芝から各島までの移動費と宿泊代は助成金から支出致します。竹芝までの交通費や現地の食費等については自己負担でお願いしております。
アンケート調査
現地調査を補うために、調査の行き帰り、普段のバードウォッチングなどをもとに各地の鳥の繁殖状況を記録します。 2016年から2020年までの間のバードウォッチングや探鳥会のデータをご提供ください。
文献調査
文献情報をアンケートと同様に記録します。野鳥の会での記録や論文などに載った繁殖記録をまとめます。
繁殖ランク
繁殖可能性の基準
ランク | 繁殖可能性の基準 |
A
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繁殖を確認した
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B |
繁殖の確認はできなかったが、繁殖の可能性がある
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C |
生息を確認したが、繁殖の可能性は、何ともいえない
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D |
姿・声を確認したが、繁殖の可能性は、おそらくない
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E |
生息は確認できなかったが、環境から推測して、繁殖期における生息が考えられる
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観察事項の判定基準
観察事項
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観察コード
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ランク
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成鳥について
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成鳥が巣あるいは巣のあるらしい所にくり返し出入りしている
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10
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A
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成鳥が抱卵又は抱雛している。あるいはしているようだ
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11
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成鳥が巣のあるらしい所にとびこむと同時にヒナの餌をねだる声がきかれた
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12
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成鳥がヒナのフンを運搬している
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13
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成鳥が巣のヒナに餌を運搬している
(餌をくわえたまま観察者を警戒し移動する気配のない場合を含む) |
14
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擬傷をみた
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15
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その種が営巣し得る環境で繁殖期に、その種のさえずり(キツツキ類のドラミングを含める)を聞いた。ただし、その鳥が冬鳥、旅鳥かもしれない時は除く
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30
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B
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求愛行動をみた。ただし、その鳥が冬鳥、旅鳥かもしれない時は除く
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31
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交尾行動をみた。ただし、その鳥が冬鳥、旅鳥かもしれない時は除く
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32
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威嚇行動、警戒行動により、付近に巣又はヒナの存在が考えられる
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33
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巣があると思われる所に成鳥が訪れた。ただし、そこが塒(ねぐら)である場合は除く
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34
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造巣行動(巣穴堀りを含む)を見た
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35
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成鳥が巣材を運搬している。ただし、明らかに周囲に巣を構えていると思われる場合に限る
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36
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成鳥がヒナへの餌を運搬しているが、巣が周囲にあるかどうかわからない
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37
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その種が営巣し得る環境で繁殖期にその種を確認したが、他には繁殖の兆候が認められない。ただし冬鳥または旅鳥は過去にその地方で繁殖の記録があるもの
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50
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C
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繁殖期に鳴き声を確認したが、さえずりかどうかわからない
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51
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その種の生息を確認したが、その周囲にその種が営巣し得る環境はないと思われる。例)アマツバメ類、ワシタカ類の上空通過を確認したが、その周囲には営巣可能な環境はないと考えられる場合
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60
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D
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冬鳥または旅鳥で、繁殖期に生息がみられたが、過去にその地方で繁殖の記録がないもの
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61
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巣について
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巣立ち後の巣がある。ただし2016 年以降に使用された巣であること
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16
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A
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卵のある巣をみた
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17
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成鳥がおちついてすわっている巣の近くで、その種が営巣し得る環境でその種の卵殻がみつかった
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18
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巣を発見したが、卵、ヒナともなく、成鳥がそこに来るのを認めなかった
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38
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B |
ヒナについて
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ヒナのいる巣を見た
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19
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A |
ヒナの声をきいた
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20
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巣からほとんど移動していないと思われる巣立ちビナを見た
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21
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かなり移動可能と思われる巣立ちビナを見た
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39
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B
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家族群を見た
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40
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鳥類標識調査等において捕獲した場合
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鳥類標識調査等で腹中に卵を触れる雌成鳥を捕獲した
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22
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A |
鳥類標識調査等で顕著な抱卵斑(指標5)を持つ雌成鳥(場合によっては雄成鳥)を、繁殖期間中の異なった時期に複数回捕獲、もしくは同様の指標5の個体を複数捕獲した
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23
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鳥類標識調査等で幼綿羽が残る、もしくは全身が幼羽の状態で、第一回冬羽への換羽がまだ始まっていない個体を捕獲した
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24
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鳥類標識調査等で顕著な抱卵斑(指標5)を持つ雌成鳥(場合によっては雄成鳥)を1羽のみ、1回だけ捕獲した
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41
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B
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鳥類標識調査等で巣材をくわえた成鳥を捕獲した、もしくは捕獲個体の近くに明らかに巣材と思われるものがあった
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42
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鳥類標識調査等で第一回冬羽へ換羽中の幼鳥を捕獲した
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43
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鳥類標識調査等で総排泄腔の顕著な突出を見せる雄成鳥を捕獲した
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52
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C
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調査用紙
○ 現地調査の調査用紙
○ アンケート調査の調査用紙
○ アンケート調査用の観察コード