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全国鳥類繁殖分布調査の調査方法

 調査方法には現地調査とアンケート調査、文献調査があります

 調査日程 2016年〜2020年の4月から8月の間
 調査対象種 日本に生息している鳥類すべて

現地調査

 2016年から2020年のあいだに1回の調査を行ないます。過去に調査した約3kmの調査コースを約1〜2時間かけて歩き、調査コースで確認された種と数、繁殖の可能性について記録します。調査コースの左右50mの範囲内およびそれより遠くで確認された鳥を分けて数えます。また調査コース内に2点設定された定点で30分の定点調査を行います。
 調査用紙には・確認できた鳥の種類 ・個体数 ・繁殖の可能性に関する行動(さえずり、ディスプレイ行動、偽傷行動など。このページの最後の一覧表をご覧ください)・周辺の植生や地形 を記入して頂きます。 


 
地図上の赤い線(赤がみにくい場合は青になっている場合もあります)が調査コース、001-002P1と001-002P2が定点調査地です。定点P1,P2は調査コースの開始と終了地点が多いですが,違う場合もあります。
 
 <実際の調査手順>
 ・定点P1地点で30分間止まり、確認できた鳥を記録する(定点調査1回目)
 ・地図上の赤い線をP1からP2の方向へ端まで歩き、記録をする(踏査調査)
 ・定点P2地点で30分間止まり、P1と同じ調査をする(定点調査2回目)
 ・ルートセンサスを再開。終点で調査終了
 ・調査時間外、コース外で見られた鳥について記録する    

 
注)地図にはPの定点名が記載されていないことがありますが,P1があってP2がない場合は,名前のない定点はP2と判断下さい。また,前回の調査コースを記録してあった地図が精度の低い5万分の1地形図だったため,調査コースが道からずれていたりすることがあります。実際に調査できるコースで調査ください。その他不明点があればお問い合わせください。

アンケート調査

現地調査を補うために、調査の行き帰り、普段のバードウォッチングなどをもとに各地の鳥の繁殖状況を記録します。

   

文献調査

文献情報をアンケートと同様に記録します。野鳥の会での記録や論文などに載った繁殖記録をまとめます。

繁殖ランク


繁殖可能性の基準

ランク
繁殖可能性の基準
A
繁殖を確認した
B
繁殖の確認はできなかったが、繁殖の可能性がある
C
生息を確認したが、繁殖の可能性は、何ともいえない
D
姿・声を確認したが、繁殖の可能性は、おそらくない
E
生息は確認できなかったが、環境から推測して、繁殖期における生息が考えられる

観察事項の判定基準

観察事項
観察コード 
ランク
成鳥について
成鳥が巣あるいは巣のあるらしい所にくり返し出入りしている
10
A
成鳥が抱卵又は抱雛している。あるいはしているようだ
11
成鳥が巣のあるらしい所にとびこむと同時にヒナの餌をねだる声がきかれた
12
成鳥がヒナのフンを運搬している
13
成鳥が巣のヒナに餌を運搬している
(餌をくわえたまま観察者を警戒し移動する気配のない場合を含む)
14
擬傷をみた
15
その種が営巣し得る環境で繁殖期に、その種のさえずり(キツツキ類のドラミングを含める)を聞いた。ただし、その鳥が冬鳥、旅鳥かもしれない時は除く
30
B
求愛行動をみた。ただし、その鳥が冬鳥、旅鳥かもしれない時は除く
31
交尾行動をみた。ただし、その鳥が冬鳥、旅鳥かもしれない時は除く
32
威嚇行動、警戒行動により、付近に巣又はヒナの存在が考えられる
33
巣があると思われる所に成鳥が訪れた。ただし、そこが塒(ねぐら)である場合は除く
34
造巣行動(巣穴堀りを含む)を見た
35
成鳥が巣材を運搬している。ただし、明らかに周囲に巣を構えていると思われる場合に限る
36
成鳥がヒナへの餌を運搬しているが、巣が周囲にあるかどうかわからない
37
その種が営巣し得る環境で繁殖期にその種を確認したが、他には繁殖の兆候が認められない。ただし冬鳥または旅鳥は過去にその地方で繁殖の記録があるもの
50
C
繁殖期に鳴き声を確認したが、さえずりかどうかわからない
51
その種の生息を確認したが、その周囲にその種が営巣し得る環境はないと思われる。例)アマツバメ類、ワシタカ類の上空通過を確認したが、その周囲には営巣可能な環境はないと考えられる場合
60
D
冬鳥または旅鳥で、繁殖期に生息がみられたが、過去にその地方で繁殖の記録がないもの
61
巣について
巣立ち後の巣がある。ただし2016 年以降に使用された巣であること
16
A
卵のある巣をみた
17
成鳥がおちついてすわっている巣の近くで、その種が営巣し得る環境でその種の卵殻がみつかった
18
巣を発見したが、卵、ヒナともなく、成鳥がそこに来るのを認めなかった
38
B
ヒナについて
ヒナのいる巣を見た
19
A
ヒナの声をきいた
20
巣からほとんど移動していないと思われる巣立ちビナを見た
21
かなり移動可能と思われる巣立ちビナを見た
39
B
家族群を見た
40


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